チタン。
軽くて丈夫な金属、というのは知っていると思います。
ゴルフクラブなどに使われているので、スポーツをたしなむ人には身近に感じられるかもしれませんが、日常生活を送るうえではあまり縁がない金属かもしれません。
チタン製品、丈夫で軽いのですが、そこそこ高いです。
アルミのほうが軽くて安いです。
そんなチタンを扱っている日本の企業。
<5726>大阪チタニウムテクノロジーズ。
<5727>東邦チタニウム。
チタン事業では日本を代表する2社なのですが、2022年2月末くらいから、株価が急騰しています。
大阪チタニウムは数日で60%以上の株価高騰
5726-大阪チタニウムテクノロジーズの株価は、800円台をうろうろしていたのですが、2月下旬から高騰しました。
同じタイミングで、5727-東邦チタニウムの株価も高騰しています。
大阪チタニウムと比べたら控えめな上昇ですが、世界的な株価下落の中では、見事な騰がりっぷりです。
ちなみに、僕が保有しているのは東邦のほうです…。
経済制裁の影響で、ロシア企業からシェアを奪えるか
チタンが多く使われているのは、航空機です。
航空機で有名なのは、エアバスとボーイング。
その2社が主にチタンを仕入れているのが、VSMPO-AVISMA社。
ロシアの企業です。
欧米諸国はロシアへの経済制裁を強めています。
それにより、チタンの仕入れ先をロシア企業から日本企業に移すのでは?
という期待から、日本のチタン企業の株が買われているようです。
エアバスとボーイングがどうするかはわかりませんが、チタンを利用する企業はたくさんあるでしょうから、いくらかはロシア企業を敬遠して、日本企業から仕入れるかもしれませんね。
東邦チタニウムはボーイング社絡みの受注があったようです。
ヤフーニュース(リンク切れ):https://news.yahoo.co.jp/articles/94c5dbab631cdbb37eea94ab33faa27589c5e59b
コロナ禍でチタンの需要は減少、株価も低迷中
画像はgoogle検索結果のスクリーンショットです
株価が高騰中のチタン関連企業ですが、コロナ禍前はもっと株価が高かったのです。
コロナ禍で株価が下落した後、低迷したままで、まだ以前の株価に戻っていないのです。
東邦チタニウムは2022年3月期は黒字転換しましたが、2021年3月期は赤字でした。
大阪チタニウムは、2021年も2022年3月期も3Qまで赤字です。
コロナ禍で航空機が飛ばないから、チタンの需要も減っています。
かなり回復してきているのですが、まだこれからです。
需要が落ちている中でシェアを奪えたとして、いかほどのものでしょうか。
増大する製造コスト、運送コスト、そして高値になるであろう販売価格で、どこまで売上を伸ばすことができるか。
期待はしたいのですが、ちょっと未知数なところがありますね。
大阪チタニウムはチタン値上げのニュースがありました。
ヤフーニュース(リンク切れ):https://news.yahoo.co.jp/articles/d891ddfabc276713a7b2a23a2007f9b081ece508
正直、長期的にはわからない
僕はコロナ後の需要回復に期待して、東邦チタニウムの株式を保有していました。
しかし、今回のチタン企業の株価急騰がいつまで続くのか、というのは正直わからないです。
- 経済制裁がいつまで続くか、わからない。
- ロシア企業が中国など、他国を経由して迂回販売をするかもしれない。
- 航空機需要の本格的な回復が、いつになるかわからない。
- 過去の高値掴みを売りに来るかもしれない。
今はまだ思惑だけで株価が上昇している段階です。
でも『発注がありました』『受注しました』という情報が出てから株を買っていたら、それはもう高値掴みになりそうです。
世界的な株安の中での急騰銘柄ですから、乗りこなす自信がある方は乗ってみるのも良いのではないでしょうか。
僕は怖いので買い増しできないですけど。
まずは、需要の回復が重要ですね。
2022年3月期末決算発表で、チタン需要の回復と売上増加が出てきているみたいです。
業績は…コスト増加とかが大変みたいですね。
※個人の感想です。特定の銘柄等について、投資を推奨するものではありません。
コメント