22年3月期末決算分析<5727>東邦チタニウムは増益、増配に

22年3月期末決算分析<5727>東邦チタニウムは増益、増配に

2022年5月10日に、<5727>東邦チタニウム社の決算発表がありました。
以前、チタニウムを扱っている2社の株価が急騰している旨の記事を書きましたが、今回は東邦チタニウム社の決算内容を見ていきたいと思います。

2021年3月期、東邦チタニウムはコロナ禍による航空機需要の低下に加えて、サウジアラビアの合弁会社に関して何か損失があったこともあり、結構な赤字でした。
2022年3月期は航空機需要の回復、前述の記事のような思惑もあって、決算発表に注目していたのですが…1月の上方修正を更に上回る増益になりました。
簡単にまとめると、こんな感じでしょうか。

  • チタンの需要回復で、1月から国内拠点のチタン生産はフル稼働、販売も好調で営業利益は前年比で約67%増
  • 2023年3月期も販売は好調な見通しで、大幅増益見込み。
  • 2022年3月期は予想配当金額から増額、翌期も更に増配予定。
  • 原材料、資材の高騰でコストが増加、チタン事業の利益を圧迫している。
  • でも円安で増益。

※あくまでも個人の感想です。特定の商品、銘柄への投資を推奨するものではありません。
各企業の決算内容については、公式なIR発表等でご確認ください。
<5727>東邦チタニウム社のWebサイトはこちら→https://www.toho-titanium.co.jp/

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2022年3月期の業績は、前年の赤字からV字回復

売上高営業利益経常利益純利益
2021年3月期36,1593,135-417-3,156
2022年3月期55,5155,2285,1773,695
差額19,3562,0935,5946,851
増加率53.53%66.76%
<5727>東邦チタニウム社の業績(単位:百万円)
2022年3月期と2021年3月期の比較
東邦チタニウム社の2022年3月期決算短信を参照

東邦チタニウムは2021年3月期、コロナ禍の経済活動の停滞などもあり、航空機向けのスポンジチタンの販売が伸びず、サウジアラビアの合弁会社に関わる損失の計上もあって、31億円の損失でした。
その頃はまだ原油もそれほど高騰してなかったかもしれませんが、チタン鉱石は高かったみたいです。

2022年3月期の当初の業績予想では24億円の純利益でした。
しかし四半期決算発表時に変更していて、1月には35億円に上方修正を出しています。
主に為替が円安になったから、のようですけど。
そして期末の決算では、1月の上方修正を上回る約37億円の純利益になりました。
需要が回復して、前年は落ち込んでいた売上高は、約1.5倍になりました。

例の思惑が無くても、業績は回復していたっぽいですね。

2023年3月期は前年比46%の増益を見込む

<5727>東邦チタニウムの2018年~2023年の年間利益
<5727>東邦チタニウムの2018年3月期~2022年3月期の年間利益と2023年3月期予想利益額(単位:百万円)
東邦チタニウム社のWebサイトを参照
決算年月純利益(百万円)
2018年3月期3,394
2019年3月期6,494
2020年3月期2,359
2021年3月期-3,156
2022年3月期3,695
2023年3月期
(予想値)
5,400
<5727>東邦チタニウムの2018年3月期~2022年3月期の年間利益と2023年3月期予想利益額(単位:百万円)
東邦チタニウム社のWebサイトを参照

コロナ禍やサウジアラビアの事業の影響などもあって、2020年は大きく減益、2021年は赤字でしたが、見事にV字回復といった感じですね。
2023年3月期も前年比で46%の大幅増益を見込んでいるようですが、2019年3月期には届かず、過去最高益にはまだ遠いようです。
工場はフル稼働で販売も好調。
しかしチタン鉱石など資源高、原油高騰などで金属精錬のコスト高騰で、利益が圧迫。
インフレが収まればコストも低下して、利益率も上がるかもしれませんが、なかなか原油とか下がらないですね。
産油国のサウジアラビアで生産する分には、その辺のコストは低いのかもしれませんけど、合弁会社であって完全子会社ではないので、そこでの利益が全て東邦チタニウム社に入るわけではないのなら、国内生産とどちらが利益率が高いのかわからないですね。

でも海外への販売は円安になれば利益が増えるわけで。
今回発表された予想利益は、1ドル120円の為替レートで算出しているようなのです。
円安がさらに進めば、円換算での利益はもっと増えるかもしれないですね。

2022年3月期末配当金は1円増額、2023年3月期も更に増配予定

中間配当金期末配当金年間配当金
2018年3月期0円10円10円
2019年3月期0円12円12円
2020年3月期6円6円12円
2021年3月期6円6円12円
2022年3月期6円9円15円
2023年3月期11円
(予想)
11円
(予想)
22円
(予想)
<5727>東邦チタニウムの2018年3月期~2022年3月期の配当金額と2023年3月期の予想配当金額
東邦チタニウム社のWebサイト及び決算短信を参照

2022年3月期末の配当金は、当初予定では6円だったのが、3Q決算発表時に8円に増額、さらに期末本決算発表で9円に増額しました。
1円でも株主還元は嬉しいですね。

増益を予想している2023年3月期は、更に増額して年間22円を予想しています。
2022年~2023年の配当性向は30%弱のようですね。
円安だったり、原油安とかになってコストダウンで利益が増えれば、更に増配もあり得そうです。

増益だけど、株価は既に高騰している

5727-東邦チタニウム 2022.5.10株価チャート
5727-東邦チタニウム 2022.5.10株価チャート
画像はgoogle検索結果のスクリーンショットです

大幅増益で配当金も増額、と聞くと飛びつきたくなるところですが、注意が必要ですね。
東邦チタニウムの株価は、例のロシアへの経済制裁絡みの思惑とかで、既に高騰しています。
前回決算発表前後の株価のままであれば、そこから増益なら株価も騰がるのでしょうけど…予想利益は2019年3月期よりも低いという点が、気になるところですね。
でも為替は予想算出時よりも円安だ、というのも考慮が必要ですけど。
予想配当金額も倍近いですし。

まとめ

<5727>東邦チタニウムの2022年3月期末決算でした。

  • 2022年3月期は前年の赤字から回復、2023年3月期は更に増益見込み。
  • 円安なら予想以上の増益が見込めるかも。
  • 資源安になってコストダウンできれば…。
  • 増益なら配当金の増額も見込める。

資源安になればコストダウンに繋がるのですけど、そのぶん販売価格も抑えられて、利益率が上がるだけではないってのも考慮が必要ですかね。

※あくまでも個人の感想です。特定の商品、銘柄への投資を推奨するものではありません。
各企業の決算内容については、公式なIR発表等でご確認ください。

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