2022年3月期1Q決算分析-8893新日本建物は前年同期比増益

このページは2022年3月期 第1四半決算について書かれたものです。
2022年8月5日発表の2023年3月期第一四半期決算については、別のページに簡単な感想を書いていますので、そちらのページもよろしくお願いします。

 2022年3月期 第1四半期決算が出始めてそこそこ経ちますが、自分の保有銘柄くらいはきっちりと決算内容を分析したいところです。

 今回は「8893 新日本建物」の2022年3月期 第1四半期決算について分析したいと思います。
要点をまとめると、

  • 2022年3月期1Q決算は、前年同期比では増益
  • コロナ禍前と比較すると減益
  • 業績予想、配当金に変更は無し

このページでは、決算内容の分析に加えて、今後の展望などを見ていきたいと思います。

2022年5月に発表があった2022年3月期末決算の分析ページはこちらになります。

※あくまでも個人の感想です。各企業の決算内容については、公式なIR発表等でご確認ください。
新日本建物のWebサイト→https://www.kksnt.co.jp/

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新日本建物ってどんな会社?

どんな会社?

まずはどんな企業なのかを説明したほうが良いかもしれませんね。

業種は不動産会社

 新築マンション、戸建住宅、資産運用型マンション、資産運用型アパートなどの企画・開発・販売を行っている、不動産会社ですね。
 東京を中心に関東地方で不動産販売を行っています。
 「Joint Owners」という不動産小口化商品の販売も行っています。

JASDAQスタンダードに上場

 新日本建物はJASDAQスタンダードに上場しています。
 2004年12月にJASDAQ証券取引所に上場しています。

株主優待は無い

 個人投資家としては株主優待が気になるところですが、2021年8月の時点では新日本建物は株主優待がありません。

2022年3月期1Q決算 前年同期比:増益

2022年3月期1Q決算

 8893 新日本建物の2022年3月期1Q決算は、前年同期比で増益でした。
 ただし、前年はコロナ禍による緊急事態宣言などで経済活動が制限されていたこともあり、大幅減益だったことを考慮する必要があるかと思います。

売上高:前年同期比 16%増

 売上高は昨年の同時期(4~6月)と比較して、16%の増加でした。
 昨年は7.1%減少だったのですが、コロナ前の2年前と比較すると7.8%の売り上げ増になっています。
 コロナ禍による売り上げ減少を取り戻すだけでなく、上積みができているかと思われます。

営業利益:前年同期比 23.2%増

 営業利益は昨年の同時期(4~6月)と比較して、23.2%の増加になっています。
 しかし、前年は33.2%の大幅減だったので、少し物足りないですね。
 2年前の同時期と比較すると、17.7%の減益です。
 売上高は増加していますが、ウッドショックなどによる建築資材の高騰、コロナ対策による工期の延長などもあるのでしょうか、利益率は下がっているようです。

経常利益:前年同期比 30.7%増

 経常利益は前年同期比で30.7%の増益でした。
 大幅増益なのですが、前年は36.9%の大幅減益。
 2年前の同時期と比較すると17.4%の減益です。

 昨年よりも増益だからと喜んではいられないですね。

四半期純利益:前年同期比 57.3%増

 四半期純利益は57.3%の増益です。
 前年は37.7%の大幅減益でしたから、よく盛り返したものです。
 2年前の同時期と比較しても、2%の僅かな減益です。

 本業以外での利益が多かったのか、2年前に本業以外で損失があったのか知りませんけど。
 調べればわかるかもしれませんが、2年前は僕は株を買ってなかったので…。

業績予想、配当金に変更は無し

 年間の業績予想に対する売上高や利益の達成率は、25%~35%で、四半期の目標値になるであろう25%以上を達成しています。
 しかし、業績予想の上方修正や配当金の増額などはありませんでした。
 予想配当金は年1回、3月期末に22円です。

業績発表後の株価は?

8893 新日本建物 22年1Q決算前後1週間の株価
画像はYAHOO!JAPANファイナンスのスクリーンショットです https://finance.yahoo.co.jp/

 8月6日の市場が閉じた後に決算が発表されました。
 休みを挟んで10日の株価は─上昇しました。

決算発表後に株価は上昇、ただし月間では下落

8893 新日本建物 22年1Q決算前後1カ月の株価
画像はYAHOO!JAPANファイナンスのスクリーンショットです https://finance.yahoo.co.jp/

 1週間だけで見ると株価は上昇しているのですが、微増に留まっています。
 期間を長めに1カ月で見ると、株価は下落しています。

 日本株式市場全体、というより世界中で株価が下落した時に、新日本建物の株価も一緒に下落していたようなものですが、好決算の銘柄が株価高騰している間に、新日本建物の決算はノーインパクトで買われも売られもしていない、という感じでしょうか。

上方修正も増配も無ければ印象無しか

 出来高が無いわけではなく、取引はそれなりにあるのですが、騰がる理由も下落する理由もない、ということでしょう。
 業績予想の上方修正や配当金の増額などが無く、昨年の減益から盛り返しただけ、ということで市場にインパクトが与えられなかったのでしょうね。

 優待の新設でもあれば、株価が一瞬だけ3倍くらいになりそうなのですが。

今後はどうなる?

今後は?

 今後の希望は株価爆騰なのですが、はたして。

高配当銘柄は権利日間際に高騰するか

 新日本建物は予想配当金が22円で、株価が400円なら配当金利回りが5.5%の高配当銘柄です。
 なので、配当金の権利日、年1回の期末なので3月末に近づくと、株価も騰がってくるかと思われます。
 減益、減配がなければですけどね。

 権利日過ぎたら下落しそうなものなのですが、いまだ400円前後を維持しているほうが不思議ですね。
 NISA口座で保有している人が多いのでしょうか?

前年度に翌期計上となっていた売上がある

 前年度は増益予想から一転して減益になっていたのですが、その原因に3月に引き渡し予定だった物件の一部が7月に伸びた、という件がありました。
 前年度は売上の一部しか計上できず、結果減益となっていましたが、それが7月の売上に計上されれば、2Qは大幅な売上増になるかと思われます。

 1Qに既に計上済みなら急降下ものですが、1Qの売上高は予想される計上額よりも少なく見えるので、たぶん2Qに計上されてくるんじゃないでしょうか。
 そうなれば2Qは大幅な増益が期待できますが、他に売るものがあれば良いのですけど。

2Qに期待で保有株は保持

 そんなわけで、僕が保有している新日本建物の株式は、次回決算に期待してこのまま保持かなーといったところです。
 配当権利日前に配当利回りが高いままなら、買い増ししたいですね。

前回の新日本建物2021年3月期年間の決算分析はこちら。

僕の株式等の保有状況はこちらのページでご覧いただけます。→こちら

※あくまでも個人の感想です。特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。

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