株運用1月2週目 金利が上がるとREITや不動産株が下がる?

2023年1月2週目、9日~13日の日本株の運用と、経済の話とかです。

昨年末の日銀の国債金利上限の上昇によって、住宅ローンの金利などが上昇しました。
その金利上昇の影響を強く受けると懸念されているのが、不動産業界。
12月20日の国債利回り上昇時に大きく株価が下がり、その後も追加の金利上昇予想が出てくると株価も更に下落しました。

不動産は高額なので、購入時には銀行からお金を借りることが一般的です。
金利が上昇すると支払う利息が増えるので、家など不動産を買う人が減って、不動産業の利益が減る。
利益が減る懸念があるから、株価が下がるわけです。

しかし国債利回りの上昇の影響は、金利の上昇だけではありません。
円安だった為替は、円高になりました。

2022年は為替が円安になったことで、主に輸入品の価格は上昇して、物価が上昇しました。
為替が円安から円高になると、高騰していた輸入品は安く買えるようになります。
円安による資材高騰で上昇していた不動産の建築コストは、円高になれば下がることになります。

不動産が安く買えるようになるなら、逆に売上が増える可能性もあるのでは?
…と思ったりもするのですが、単価が下がれば不動産業の利益は減りそうですね。

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1月2週目の日本株、日経平均とか振り返り

日経平均株価2023年1月2週目株価チャート
画像はgoogle検索結果のスクリーンショットです

前週の日経平均株価は、週間では続落だったものの、週末にかけて上昇が続いていました。

1月10日 連休明けは株価上昇

9日は祝日でした。

連休明けの10日、日経平均は上昇しました。
前週末に米国株価が大きく上昇していて、その影響が遅れて日本株にも出た感じです。

米国でインフレ懸念が薄れた結果、ハイテクグロース株に資金が流れる形になりました。
半面、年末から上昇が続いていた銀行株などは利益確定の売却に圧された格好です。

前週末に大幅減益の決算を発表していた<7453>良品計画が10%近い大幅安になっていました。

11日 米国株高で日本株も続騰

11日も日経平均は上昇して、4日連騰になりました。
前日の米国株が上昇していたので、日本株も一緒に騰がった感じです。

米国のNASDAQの上昇につられてハイテク値がさ株が上昇しましたが、形のうえでは中国が行動規制の撤廃と経済活動の再開ということで、需要増加の価格上昇を見込んだ鉄鋼・金属関連の上昇も目立っています。

12日 日経平均は5日続伸、3円だけど

日銀が追加の政策修正をするのではないか、との報道がありました。
この報道により、昨年末の急上昇からやや停滞気味だった銀行株等が、また上昇を始めました。
反面、金利上昇を嫌って不動産株などは下落しています。

一方で追加の利上げ懸念から、為替はまた円高に向かいました。
輸出関連企業の株価は下がりました。

日経平均は朝に高く始まって26500円台に乗せたものの、すぐに下がって終値は26,449.82円。
一応は3円の上昇で5日続伸ということになりました。

13日 円高が進んで日本株は下落へ

13日の金曜日、日経平均は下落しました。
日銀の利上げ懸念と、米国では国債利回りが低下しており、為替が急速に円高に向かいました。

金利上昇による利益上昇期待で銀行・保険関連株は上昇しました。
しかし円高で輸出関連株は下落しました。

前日12日に売上増加ながら減益となる決算を発表していた<9983>ファーストリテイリングが8%近い大幅下落になりました。
日経平均への影響が大きいファーストリテイリング社が大幅下落になったことで、日経平均も大きく下落しました。
1社で日経平均を200円以上も引き下げているそうです。

同社は賃金を最大4割引き上げることも発表していて、これもコスト増加で減益に繋がると判断されていそうです。
そこに金利上昇のコスト増と、さらに増税も控えている…。
企業収益は更に減っていくわけですが、これでよくもまあ「貯蓄から投資へ」などと言えたものですね。

日経平均株価の週末の終値は、26,119.52円。
週間では145円の上昇で26000円台に戻りましたが、日本株は下落へと向かっている印象を強める結果になりました。

2023.1.13 株式ETF保有銘柄リスト

コード銘柄数量取得単価1/13時価1/13評価額見込み損益(%)
1343NEXT FUNDS
東証REIT指数ETF
502,0351,980.599,025-2,725-2.68%
1476iシェアーズ・コア
Jリート ETF
501,975.41,89694,800-3,970-4.02%
1496iシェアーズ
米ドル建て
IG社債ETF H有
1001,934.302,044.0204,40010,9705.67%
1497iシェアーズ
米ドル建て
HY社債ETF H有
2001,990.091,987.0397,400-618-0.16%
1597MAXIS Jリート ETF101,8941,889.018,890-50-0.26%
1812鹿島建設2001,3701,475295,00021,0007.66%
2621iシェアーズ
米国債20年超(H有)
4001,493.6251,543617,20019,7503.31%
2782セリア1002,5402,873287,30033,30013.11%
3468スターアジア
不動産投資法人
358,70053,700161,100-15,000-8.52%
5020ENEOS
ホールディングス
1000424.29457.4457,40033,1107.80%
5105TOYO TIRE3001,596.21,480444,000-34,860-7.28%
5909コロナ10086586986,9004000.46%
8893新日本建物1600400.125455728,00087,80013.71%
合計3,742,3083,891,415149,1073.98%
前週3,742,3083,859,785117,4773.14%
前週との差031,63031,6300.85%
2023.01.13 株式ETF保有リスト

今週は売買がありませんでした。

日銀の利上げ懸念? Jリートは続落

1343-NEXT FUNDS 東証REIT指数連動型上場投信の価格チャート 2023年1月13日
画像はgoogle検索結果のスクリーンショットです

株価上昇に乗せられたのか、Jリートは週前半に上昇する場面も見られましたが、日銀の金利上昇懸念が影響したのか後半は失速。
週間では続落になりました。

金利上昇はリートには悪材料

リート銘柄は上場して投資家から資金を集めていますが、銀行からもお金を借りて不動産物件を購入しています。
金利が上昇すると銀行に支払う利息が増えるので、リートの収益が悪化することが懸念されます。
また、不動産価格の下落によって資産価値の減少も懸念されます。

賃貸需要は増えるかも、だけど…?

不動産を買い辛くなることで賃貸需要が増えるのでは、という期待もあるのですけど、リートの時価総額は保有する物件の資産価値による裏付けがあってこそ、です。

米国債利回り低下で<2621>米国債20年超ETFは続騰

2621-iシェアーズ 米国債20年超(ヘッジ有)ETF 2023年1月13日株価チャート
画像はgoogle検索結果のスクリーンショットです

<2621>iシェアーズ 米国債20年超(ヘッジ有)ETFは続騰しました。

米国のインフレ懸念後退で、米国長期債の利回りは低下

米国30年国債利回りの1カ月チャート 2023年1月13日
画像はYAHOO!JAPANファイナンスのスクリーンショットです
https://finance.yahoo.co.jp/quote/%5ETYX

米国では12月のCPI伸び率が下がっていて、インフレ懸念が後退しました。
年末に4%近くまで上昇していた米国30年国債の利回りは、3.6%まで下がってきました。
FRBはまだ利上げを続けると言っていて、米国の短期国債の利回りはまだ上昇していますが、いずれは金利は下がると予想されているのと、利回りが高いうちに買っておきたいということもあるのでしょう。
長期国債は値上がりしています。
2621ETFも値上がりしました。

2621ETFの2023年1月分配金は予想外の?5円

1月11日に2621ETFの1月権利の分配金額の発表がありました。
長期国債の利回りが3.5%~4%くらいの高いところにあったので、分配金にも期待が掛かるところでしたが…1口あたりの分配金は5円でした。

2022年4月は23円と高額だったのですが、7月は5円、そしてまた今回も5円と、分配金額が不安定ですね。
なんでこんなに不安定なのか、僕なりの分析結果は2621ETFの解説ページに書いてあるので、気になる方はそちらをご覧いただければと思います。

含み益は3万円の増加

リートは下落しましたが、米債券は上昇しました。
iシェアーズの債券ETFは1496と1497も分配金権利落ちがありましたが、それ以上の価格上昇になりました。
中国の活動再開ということで原油や銅などの金属需要の増加で価格高騰があり、ENEOSも少し株価が上昇しています。
新日本建物は配当取りなのか株価上昇があったものの、金利上昇懸念で週末には戻しました。

僕の保有銘柄は増えたり減ったりですが、時価総額は31,630円の増加になりました。
含み益の合計は149,107円になりました。

1月2週目 合計損益

今週の売却損益0
2023年売却損益0
今週入金の配当・分配金444
2023年の配当・分配金444
未収配当・分配金8,100
12月 貸株金利325
2023年 貸株金利合計325
2023年 確定損益合計8,869
2023年 確定損益(%)0.24%
2023年 確定損益+見込み損益157,976
2023年 確定損益+見込み損益(%)4.22%
前年までの 貸株金利合計4,533
前年までの 売却損益合計437,069
前年までの 配当・分配金合計119,115
通算 確定損益合計569,586
通算 確定損益+見込み損益718,693
通算 確定損益+見込み損益(%)19.20%
2023年1月2週目 合計収支

今週は保有ETFの分配金の入金と、分配金額の確定がありました。

1488-ダイワ上場投信-東証REIT指数ETFの分配金が入金

コード銘柄保有数量1口分配金分配金計
1488ダイワ上場投信
-東証REIT指数
4011.1444
2023年1月入金したETF分配金

1488-ダイワ上場投信-東証REIT指数ETFの分配金が入金しました。
1口 11.1円、40口保有で合計444円でした。

もう売却して保有していませんけど。

iシェアーズ米国債券ETFの分配金額が決定

コード銘柄保有数量1口分配金分配金計
1496iシェアーズ 米ドル建て
投資適格社債ETF H有
10017.01,700
1497iシェアーズ 米ドル建て
ハイイールド社債ETF H有
20022.04,400
2621iシェアーズ 米国債20年超(H有)4005.02,000
合計8,100
2023年1月確定したETF分配金

1496、1497、2621のiシェアーズ債券ETFの分配金が確定しました。
1496は前回から1円増額ですが、1497と2621は前回から減額になりました。

2023.01.13 損益の推移

2023.01.13 株式ETF損益の推移

前週から見込み損益が少し増えました。
また、確定したETF分配金を計上して、配当分配金も少し増えました。

減った税金分をはやくに取り戻したいところですが、焦らずに少しずつでも利益を積み重ねていきたいところです。

1月2週目のまとめ

日銀のYCC撤廃予想については色々な意見があるようですが…
・日本国債を大量に空売りしている海外機関はYCC撤廃後の安く買い戻して利益を得たい。
・日本国債を大量に保有している銀行は巨額の評価損になるから現状維持を望む。

と言う感じの予想というより希望なので、ポジショントークに惑わされないようにしたいですね。

『利上げで銀行が儲かる』ってのは銀行株を高く売りたい誰かのポジショントークだし、
『国債評価損で銀行は大損』というのは銀行株を安く買いたい僕のポジショントークです。

影響力の大きさが株価に表れているのか…。

次週の運用状況はこちら。

先週の運用状況はこちらのページになります。

それ以前の運用状況はこちら→株式ETF運用状況・過去ログ

個別の銘柄について、なぜその銘柄に投資したのか、または投資しない理由などを解説しているページもありますので、よろしければそちらもご覧ください。→株式ETF・銘柄解説のページ


※これはあくまでも、やすふじ個人の投資状況であり、投資を推奨するものではありません。

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