2月14日に、2914-JTの決算が発表されました。
ここは4月~翌3月ではなくて、1月~12月で締めています。
今回発表されたのは、2021年の1年間の決算です。
年末が年度末でもあるんですね。
予想配当金利回りが6%を超える高配当銘柄。
そして100株の保有で2500円相当の自社製品の株主優待でも人気の銘柄です。
今回は決算だけでなく、今後の株主還元についても合わせて発表がありました。
その発表された内容は、少し驚きのニュースになりました。
株主優待の廃止。
2022年12月末の権利日をもって、株主優待が無くなるそうです。
JTは1年以上の保有継続で優待が貰えるのですが、今年JTの株を新しく買った人は、1年経つ前に優待制度が廃止されるので、株主優待を貰うことができないのです。
去年までに買った人は、今年2022年の年末の権利日でもう一回は優待が貰えるはずなので、まだ売るのは早いですね。
僕はJTの株式は保有していないのですが、今後を見据えて決算内容も見ていきたいと思います。
簡単にまとめるとこんな感じでしょうか。
- 2021年度は前年から9%の増益。
- 2022年度は5%程度の増益見込み。
- 株主優待は今年度で終了。
- 配当金を増額見込。
年末の優待権利日後にぶん投げ祭り開催するんですかね。
※あくまでも個人の感想です。各企業の決算内容については、公式なIR発表等でご確認ください。
JTのWebサイトはこちら→https://www.jti.co.jp/index.html
JTの5年間の利益の推移
決算年月 | 純利益(億円) |
2017年12月期 | 3,924 |
2018年12月期 | 3,857 |
2019年12月期 | 3,482 |
2020年12月期 | 3,103 |
2021年12月期 | 3,385 |
2022年12月期(予想値) | 3,560 |
ここ数年、JTは減益が続いていました。
株価も2016年に4千円台だったのが、業績と共に下がり続けました。
コロナ禍による暴落の影響もあったでしょうが、2020年には1800円台まで下落しています。
5年も経たずに半値以下。
高配当銘柄とはいえ、配当金額よりも株価の下落が大きくなっていました。
しかし2021年は前年から増益。
2022年も更に増益となる予想が発表されています。
業績が上向いてきたことで、株価も少しずつですが上昇しています。
2021年度は前年から売上増加、利益も増加
売上収益 | 営業利益 | 純利益 | |
2020年12月期 | 2,092,561 | 469,054 | 310,253 |
2021年12月期 | 2,324,838 | 499,021 | 338,490 |
差額 | 232,277 | 29,967 | 28,237 |
増加率 | +11.10% | +6.39% | +9.10% |
JTの2021年度の業績は、売上は前年から11%増加。
営業利益は6.4%の増加。
純利益は9.1%の増加になりました。
国内事業では微増程度のようですが、海外事業が好調みたいですね。
海外での販売が大きく伸びていて、それが増益に繋がっているようです。
コロナ禍で肺へのダメージが深刻化するという話があるのに、なにやっているんでしょうね。
配当金は増額予定、2022年は年間150円の予想
中間配当金(6月末) | 期末配当金(12月末) | 年間配当金 | |
2018年度 | 75円 | 75円 | 150円 |
2019年度 | 77円 | 77円 | 154円 |
2020年度 | 77円 | 77円 | 154円 |
2021年度 | 65円 | 75円(予定) | 140円(予定) |
2022年度 | 75円(予想) | 75円(予想) | 150円(予想) |
業績は減益が続いていた為か、2021年度の配当金は2020年度よりも減っていました。
しかし業績が上向いてきたこともあって、2021年度の期末配当金は65円予想から75円に10円増額。
2022年度の予想配当金は、更に増額して中間 75円、期末 75円の年 150円と予想額が発表されています。
発表のあった2月14日の終値は2348円でした。
予想配当金利回りは6.4%と高い利回りになります。
中間配当金が9月、期末配当金が3月に権利日のある企業が多いのですが、JTは権利日が違います。
JTの配当金権利日は中間配当金が6月末、期末配当金が12月末です。
※配当金額は業績によって変更されることがあるため、公式発表されたものをご確認ください。
株主優待は2022年末で廃止
JTは株主優待でも人気のあった銘柄でした。
しかし、その株主優待は2022年12月31日の権利確定日をもって、廃止されることになりました。
100株の保有で2500円相当の自社製品ということで、優待利回りもよかったのですけど。
残念です。
2021年12月31日に保有していれば、最後にもう一度優待を受け取ることができるので、まだ投げるのは早いのですけど。
2022年末の優待権利日後にぶん投げ祭り?
株主優待が目当てでJT株を保有している人は、その優待が無くなってしまえば売却することになるんでしょうかね。
優待が無くなっても高配当銘柄ですし、株価も持ち直してきているので、そのまま保有を続ける人も多くいそうですけど。
含み損があって、売るに売れない人もいるんでしょうね…。
海外事業が好調ですし、今後もシェアを拡大することができれば、魅力的な投資対象になるかもしれません。
高配当ながらそれ以上の株価下落だったのが、高配当を維持したまま株価が横ばい、あわよくば上昇も狙えるなら要検討なのですが、1年だけですぐ判断するのは難しいです。
ロシア・ウクライナの情勢が大きく影響するかも
JTはロシアとウクライナに工場を持っています。
2021年は海外事業が好調だったわけですが、ロシアとウクライナ、およびその周辺国のシェアが高いようです。
REUTERSのニュース:https://jp.reuters.com/article/ukraine-japan-companies-idJPKBN2KT0IL
ロシア・ウクライナの情勢がどの程度影響があるかわかりませんが、今後の投資判断には慎重になる必要がありそうです。
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※個人の感想です。特定の銘柄等について、投資を推奨するものではありません。
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